八木重吉
窓をあければ
窓をあければ
風がくる、風がくる
光った風がふいてくる
今日から、朝の朗読で読むテキストがこの詩になります。
キンモクセイの香りをのせて、朝の金色の光をまぶして、窓を開くと、扉を開くと、少しつめたい風がはいってくる。
この季節にこの詩を読むと、心の中にもひらめきの風が入ってくるようで、わたしにいい刺激をもたらしてくれます。
風がとかく好きなわたしにとってこの詩は、いつ読んでも、風のすばらしさで共感するのですが、今年の秋の風はなんだか特別に感じているので(毎年、毎日、風は特別なのですが)、朝の朗読に選びました。
まずはゆっくり声に出して、
目から読むのではなく、声で読む感覚を味わってみてください。
耳から、のど奥から、自分の声が入ってくる感じ。
カラダを震わせて、声で言葉が生まれる感覚。
今、声に出した時
風が生まれます。